明坂 弥香Mika AKESAKA
研究活動<概要>
私の研究は、行動経済学・労働経済学に分類され、経済学の各分野の中でも、特に日々の暮らしと密接に関係したトピックを扱っています。
マイクロデータと呼ばれる、個人や家計単位のデータを用い、人々の行動特性を明らかにしたり、政策効果の推定をしています。
行動経済学の研究では、せっかちさや慎重さなど、人々の行動を規定する気質(選好パラメター)について調べています。伝統的な経済学では、
選好パラメターは個人の一生を通して不変だと考えられていますが、実際にアンケート調査等のデータから同一個人の選好パラメターを継続して測ってみると、かなり変化していることが分かります。
私の研究では、震災の被害、若年期に経験する景気の状況、給与の支払いサイクルなど外生的な変化に伴って、選好パラメターがどのように変化するのかについて分析しています。このパターンを知ることは、より効果的な制度や政策を考える際に役立ちます。
労働経済学の研究では、夫婦の労働供給行動に注目し、そのメカニズムや影響を分析しています。具体的には、高齢夫婦の片方が制度変更によって就業延長することが、その配偶者の就業に与える影響や、妊娠中の父母の就業状態が子どもの出生アウトカムに与える影響などです。
研究業績
研究業績
Published/Forthcoming Papers(Refereed)
Title |
Publishing |
Year |
The Effects of Gender-Specific Local Labor Demand on Birth and Later Outcomes |
(with Nobuyoshi Kikuchi) Labour Economics, 90, 102546. |
2024年 |
Temporal Instability of Risk Preference Among the Poor: Evidence from Payday Cycles |
(with Peter Eibich, Chie Hanaoka, and Hitoshi Shigeoka) American Economic Journal: Applied Economics, 15(4), 68-99. |
2023年 |
Change in Time Preferences: Evidence from the Great East Japan Earthquake |
Journal of Economic Behavior & Organization, 166, 239-245. |
2019年 |
Book
Title |
Publishing |
Year |
「東日本大震災が日本人の経済的選好に与えた影響」 |
(大竹文雄・齊藤誠と共著) 齊藤誠編著『震災と経済』, 247-280, 東洋経済新報社 |
2015年 |
研究助成金
2023~2025年度 |
科学研究補助金:若手研究「地球温暖化が子どもの学習に及ぼす影響とその対策」(研究代表者) |
2020~2022年度 |
科学研究補助金:若手研究「高齢化社会の介護と就業に関する政策評価分析」(研究代表者) |